あの子と私
私だったら…ここかな。


私は机の一番上の引き出しを開けた。


……?


複数あるボールペンの下に古い封筒らしき物がある。


私はそれを取り出すと、その下に写真が一枚ある事に気付いた。


封筒を一旦机の上に置くと、写真を見る。


何度も何度も触ったような、少しヨレヨレになっている古びた写真だ。


これは誰だろう…?


2歳くらいの小さな子供と、優しそうな顔で笑う女の人は…お母さんじゃない。


この子供はピンクの服を着ているから女の子だろう。


私は写真を戻し、先に見付けていた封筒を取り出し、中に入っている手紙を取り出す。


そして手紙を開き内容を読むと、一旦静まりかけていた鼓動が、又大きく速くなっていく。



康之さんへ

大分寒くなって来たけど、元気ですか?
私は毎日子育てに追われ、毎日があっという間に過ぎています。
貴方と私の子供、真雪もすくすく育ち、幸せを感じながらも、ふと気を休めている時、いつか親子一緒に暮らせたら…なんて思ってしまいます。

又、手紙を書きます。
身体だけは壊さないで下さいね。


愛華


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