あの子と私
寝たのかな…?

少しすると正美の寝息が聞こえて来て、私は思った。


正美さんが居て良かった……。


もし正美さんが居なかったら、真雪ちゃんの事も見付けられなくて、何処かで凍えてたかもしれない。

ヨシと一緒に居る事も知らないで、お父さんに泣きついていたかもしれない。

真雪ちゃんは…あのままヨシの家に泊まったの?

優しいヨシが、あのまま帰らせるとも思えない。


そんなの……そんなの絶対に許せない!


落ち着いていた真雪への怒りが、又沸々と沸いてくる。


もし、真雪ちゃんがあのままヨシの家に泊まっていたら、もう二度とヨシの家に行けないようにしてやるんだ。


頭の中で何度も何度も思い描いていく。


私は頭がいい。


だから失敗なんてしない。



もしかすると、お父さんの中でも真雪ちゃんと私の立場が変わるかもしれない。





ううん。

きっと変わるに違いない。


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