あの子と私
そう言ってヨシの顔を見ると、驚いたような悲しそうな顔をしている。

ヨシ、ごめんね。

嘘なんだ。

でも……ヨシと真雪ちゃんが悪いんだ。


「じゃあ、私帰ります。本当にすみませんでした」


私は頭を下げると玄関を出て、車に乗って待っている、父親と真雪の所に行く。

そして車のドアを開けると不機嫌そうに父親が私に言った。


「遅かったな、アリス。早く乗りなさい。何か…言われたのか?」


真雪は運転席側の後部座席に座っていて、私はその隣に座り、父親の言葉に答える。


「……。真雪ちゃんの事、簡単に男の子の家に泊まる、お尻の軽い女の子だって…言ってた」

「嘘…凄く良くしてくれたのよ?」


何で嘘って言えるの?
凄く良くしてくれたとか…昨日あんな事があったのに、私の気持ちも…知ってる癖に!


「自分の息子を棚に上げて、とんでもない女だな!真雪、もう広瀬とかいう奴とは関わるんじゃないぞ!」

「…はい」


私はその言葉を聞くと、思わず笑みが溢れそうになった。

もし、ヨシと真雪ちゃんが上手いっても、親が反対するだろう。


ヨシも真雪ちゃんが外泊しまくる、軽い女だた思ってる。

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