あの子と私
ー翌日

早めに起きてコンタクトレンズを入れると、スカートの丈を少し短くする。

大分早く出来る様になった。

そして鏡を見ると私は思う。

もう少し目が大きかったら

もう少し鼻筋が通ってたら

もう少し唇がふっくらしていたら



真雪ちゃんより可愛くなくても、ヨシに少しだけでも想って貰えたかもしれなかったのに


何で私


お父さんにもお母さんにも似なかったんだろう


「はい」

「アリスちゃん、そろそろ行かない?」

「うん」


私は部屋を出て、真雪にコンプレックスを感じながらも、それを抑える。

今日から学校が始まる。

久し振りにヨシに会えるのは嬉しいけど……常に計算しないと、真雪ちゃんには勝てない。

真雪ちゃんがヨシを振っても、あんな事があっても、ヨシが真雪ちゃんを好きなのは変わらないんだ。

真雪をヨシの家に迎えに行ってから初めて顔を合わせる今日は、冬の風が冷たく頬を叩いて胸がキュンとなる。


いつもと変わらない朝なのに


そして駅に着くと私は、無意識の内に正美の姿を探し、その姿を見付けられない事に少しションボリして、真雪と学校に向かう。

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