あの子と私
ー翌日


目を覚ますといつもと違う気持ちになる。

少しウキウキして、でも少し切ない、不思議な気持ちだ。

支度を済ませて少しすると、部屋の外から真雪の声が聞こえる。



「アリスちゃん行こう?」

「うん」


部屋を出て二人で学校に向かう。

真雪にはヨシの彼女になった事はまだ言ってない。

私とヨシが付き合い始めた事を聞いたら、どんな顔をするんだろう?

真雪の顔をジッと見る。


「何?アリスちゃん」

「あ、ううん」


私は一瞬言おうか迷って、言うのを止めた。

今じゃない方がいい。

ヨシと真雪ちゃん、二人が一緒に居る時がいい。

二人が居る所で釘を刺しておけば、もし真雪の気が変わっても、私の事を裏切れないだろう。

私は又真雪の話を聞き流しながら学校に向かい、学校に着くとヨシの姿を探す。

まだ…来てない?


トモの姿も無くて、私は席に座りボンヤリとする。

もしかして


やっぱり真雪ちゃんの事が好きだから、学校に来られないとか…?


だったら、昨日の話しも無かった事になるかもしれない……。

まだヨシと私の間だけの話だし


不安が大きくなった時、教室のドアが開き、トモの姿が見えた。

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