あの子と私
翌日いつものように真雪と家を出る。

そして私は真雪に聞いた。


「真雪ちゃんのバイトってケーキ屋さん?」

「そうなの。ピアニシモってケーキ屋さん、アリスちゃん分かる?」


ピアニシモはうちからそんなに遠くないから、私でも知ってる。


「うん」

「そこでバイトをしてるの。又、ケーキ貰ったら一緒に食べよ?」


昨日夕食の時の母親のいつもと違う態度が頭を過る。

そうだ、念の為聞いておこう。


「うん。真雪ちゃんのバイトの日っていつ?」

「週に4日にして貰ったんだ。月、火、木、金だよ」

「そうなんだ。頑張ってね」

「うん!」


真雪は楽しそうにバイトの話をして、私は軽く頷きながら考える。

真雪ちゃんが週4日バイトをしてるなら、残りの1日だけは絶対ヨシと一緒に居なければいけない。

ヨシと真雪ちゃんが二人にならないように、その日だけは絶対にヨシから離れてはいけない。

学校に着いて、暫くしてヨシが来ると私はすぐにヨシの所に行き、ヨシの傍から離れないようにした。

真雪とヨシが接触して、真雪がヨシを好きにならないように、必死になる。


そして授業が終わると又ヨシの所に行き、ヨシに聞いた。


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