あの子と私
正美が出て行き、時計を見ると0時を回っていて、目を瞑ると身体の疲れを感じる。

いつもと違う部屋、いつもと違う布団……。

もしテストが返って来なかったら、もし両親にあのテストを見せようとしなかったら、もしあの時間にリビングに行かなければ、何も無く自分の部屋で眠っていただろう……。


何も知らないで


ううん。

もし今日何も知らないで眠っていたとしても、いつかこんな日が来ていたかもしれないんだ。

真雪ちゃんが家に来た時から、こうなる事は決まっていたのかもしれない……。


真雪ちゃんが来たせいで、私は家を出る事になったんだ

真雪ちゃんが来たせいで、ヨシとも上手くいかなくなったんだ

真雪ちゃんさえ居なければ、私は今頃幸せだった……。


真雪ちゃんさえ居なければ……!


私の家や、ヨシを奪うなんて絶対に許せない……!!


顔が熱くなって


呼吸が速くなる


真雪だけは


絶対に許さない……!!!


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