あの子と私
私はタカの指示通り、余計な事は言わないで、ヨシの話を聞くだけ聞いた。

そして家に帰るとすぐにタカにメールを送る。


To.タカ
彼氏にメールを送ってるのはタカ?


少し待つと返事が来る。


From.タカ
お前はずっと傍にいろよ?それだけでいい
後は俺がやる

To.タカ
分かった。


そして携帯を閉じる。

良かった。

何もしてないけどヨシは少し優しくなった。


タカの指示通りに動けば、きっとヨシは私の事を好きになってくれるだろう。

そうすれば、真雪にヨシを取られる事はないんだ。


ー翌日

私は又休憩の度、ヨシの席に行く。

四時間目が終わった時、ヨシが青ざめた顔で私に言った。


「ねぇ、アリス。今日も一緒に帰らない?勉強、忙しい?」

「いいよ。何かあった?」


私は心配そうな顔してヨシに聞くと、ヨシは小さな声で私以外の人に聞こえないように言った。


「又メールか来たんだ…。学校帰りにプレゼントを用意しとくよって…」

「プレゼント…?」

「…うん。一人で帰るのが気持ち悪いんだ……」

「分かった」


プレゼントって何だろう?


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