あの子と私
暫くすると携帯が鳴る。
From.タカ
明日は何時頃男の家に行く?
明日……?
明日は五時間授業だ。
To.タカ
明日は15時半には家に着くと思う。
From.タカ
分かった
それより早く家に帰るなよ
何でだろう…?
メールを返そうとした時、玄関のドアが開く音が聞こえ、一瞬ビクンとなる。
「ただいまー。帰ってんだろ?アリス」
正美さんだ。
「うん」
私は咄嗟に携帯を閉じた。
「今日はバイト休みなんだ。今から飯作るから一緒に食おうぜ?」
「うん」
「…どうした?アリス」
タカとの事は正美さんには知られたくない。
私は何も無い振りをして返事をする。
「何も無い。正美さん、私手伝う」
「そうか。じゃあさ、ちょっと冷蔵庫の中の卵を3つ割っててくれるか?アタシは野菜を切るからさ」
「うん」
私とタカがやってる事を正美さんに知られたら、嫌われる気がするんだ。
その時割った卵が、殻も一緒に粉々に割れてボールの中に落ちた。
「正美さん…」
「どうした?」
正美はボールの中を覗き込むと笑いながら言う。
「大丈夫だ。箸でさ、殻だけ取ればいいから」
From.タカ
明日は何時頃男の家に行く?
明日……?
明日は五時間授業だ。
To.タカ
明日は15時半には家に着くと思う。
From.タカ
分かった
それより早く家に帰るなよ
何でだろう…?
メールを返そうとした時、玄関のドアが開く音が聞こえ、一瞬ビクンとなる。
「ただいまー。帰ってんだろ?アリス」
正美さんだ。
「うん」
私は咄嗟に携帯を閉じた。
「今日はバイト休みなんだ。今から飯作るから一緒に食おうぜ?」
「うん」
「…どうした?アリス」
タカとの事は正美さんには知られたくない。
私は何も無い振りをして返事をする。
「何も無い。正美さん、私手伝う」
「そうか。じゃあさ、ちょっと冷蔵庫の中の卵を3つ割っててくれるか?アタシは野菜を切るからさ」
「うん」
私とタカがやってる事を正美さんに知られたら、嫌われる気がするんだ。
その時割った卵が、殻も一緒に粉々に割れてボールの中に落ちた。
「正美さん…」
「どうした?」
正美はボールの中を覗き込むと笑いながら言う。
「大丈夫だ。箸でさ、殻だけ取ればいいから」