あの子と私
「うん」


私はボールの中から卵の殻を掬う。


「卵はさ、割る時は手の力を入れずに割ったら上手く割れるからさ。後2つ割ったら、かき混ぜて置いといたらいいよ」

「何作るの?」

「オムライス。アリス、好きだったろ?」


あの花火をした日を思い出す。


「うん」

「後はアタシがやるから、アリスは勉強やってな」

「でも…」


私の言葉に正美は笑顔で答える。


「いいからさ。アタシの分まで頑張れよ」

「…うん」


正美さんの為に何か出来る事をしたい。

そう思った。

















































































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