あの子と私
「ううん。いい。……急に服なんて買って帰ったら、お母さんにどうしたの?って。心配かけるし、遊んでるのがバレると怒られるから」

「でもさ、せっかくだから…」


ヨシがそう言いかけた時にトモが言う。


「アリスが困ってるだろ?それにさ、女にばっか貢いでねぇで、たまには俺に貢げよー」


するとヨシは笑いながらトモに言う。


「やだよ。俺、女の子にしか貢がない主義だから」

「じゃあ、そろそろ帰るか」


もう帰るんだ……。


「どうする?アリス」

「ん……」

「まだ帰りたくないなら、ちょっとブラブラする?」


ヨシのその言葉が嬉しい。


私はすぐに答えた。


「うん」


するとヨシとトモが顔を見合わせて少し笑うと、私の右側にヨシ、左側にトモが来て、私の手を握る。

そして私の顔がどんどん火照っていくのが分かった。


「ちょっと…」


恥ずかしい。


「いーから、いーから。行こう、アリス」


胸がドキドキする。

右手も左手も汗をかいてるのが分かる……。



でも


何か凄く幸せな気持ちになった


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