【番外編】もしも願いが叶うなら… ー星空の下、キミとの約束。
#3
「おはよー」
「おはよ、鈴!」
「おはよー」
廊下ですれ違う友人たちに笑顔で挨拶をしながら教室へと入る。
「あ、鈴!クマは??」
「あ、クマ!ありますあります!」
会って早々に、クマの所在を確認してくれる亜由に、私はくるりと背を向け、リュックの定位置にぶら下がるクマを見せる。
「わー、良かった!あれから連絡なかったから、心配してたんだよね」
「ごめんね、昨日すぐ寝ちゃって。」
しばらく雑談で笑い合い、自分の席へとついた。
たくさん泣いた赤い目はきっとバレていない。
心配していた時間を乗り越えられて、私はほっとしていた。