クールな御曹司の溺愛は初恋妻限定~愛が溢れたのは君のせい~
私は神崎美雪、二十六歳。
身長は百六十センチ、ストレートの長い黒髪をハーフアップにし、化粧は控え目。
日本最大の自動車メーカー『ARS』の研究所で、電子システム開発部部長の秘書をしている。
本社は丸の内だが、研究所は三鷹にあって、現在会社の寮でひとり暮らし。
彼氏はいないけれど、私には婚約者がいる。それは――父の会社の御曹司である有栖川蒼さん。
婚約者がいるというと普通はどこかの令嬢かと思われるけど、私は一般家庭の子供。二十年前、父の会社主催のお茶会で会長に気に入られ、私は六歳にして有栖川さんの婚約者になった。
それ以後、私の生活は大きく変化。二歳年上の婚約者が通うカトリック系の有名私立に転校させられた。幼稚舎から大学まである一貫校で、年の離れた彼のそばにいたくて彼が所属していたバスケ部に入部し、中学から大学までマネージャーとして陰ながら彼をサポートした。
さぞかし婚約者との仲もいいのだろう……と皆思うかもしれないが、全然仲はよくない。いや、その言い方も当てはまらないだろう。
身長は百六十センチ、ストレートの長い黒髪をハーフアップにし、化粧は控え目。
日本最大の自動車メーカー『ARS』の研究所で、電子システム開発部部長の秘書をしている。
本社は丸の内だが、研究所は三鷹にあって、現在会社の寮でひとり暮らし。
彼氏はいないけれど、私には婚約者がいる。それは――父の会社の御曹司である有栖川蒼さん。
婚約者がいるというと普通はどこかの令嬢かと思われるけど、私は一般家庭の子供。二十年前、父の会社主催のお茶会で会長に気に入られ、私は六歳にして有栖川さんの婚約者になった。
それ以後、私の生活は大きく変化。二歳年上の婚約者が通うカトリック系の有名私立に転校させられた。幼稚舎から大学まである一貫校で、年の離れた彼のそばにいたくて彼が所属していたバスケ部に入部し、中学から大学までマネージャーとして陰ながら彼をサポートした。
さぞかし婚約者との仲もいいのだろう……と皆思うかもしれないが、全然仲はよくない。いや、その言い方も当てはまらないだろう。