クールな御曹司の溺愛は初恋妻限定~愛が溢れたのは君のせい~
ちなみに父は現在本社の専務をしている。会長の話ではコネによる出世ではなく、人望があって今のポジションにいるらしい。
有栖川さんの方から破談にしてくれたらと思うが、彼は自分の結婚に興味がないようで、一向にそんな話が出てこない。それか、彼も父と同様に婚約話を本気にはしていないのかもしれない。
だから、庶民の私は御曹司である有栖川さんの婚約者だと周囲に思われないよう、学校ではバスケ部の後輩として接していた。私が彼の婚約者として分不相応なのはわかっていたから。
有栖川家にも父を通じて、私が婚約者だと公表しないようお願いしていたし、有栖川さんも私を特別扱いすることはなく、ただのマネージャーとして見ていたように思う。
有栖川さんは眉目秀麗で文武両道、いつだって学校のスーパースターだった。全国模試では常にトップクラスの成績で、キャプテンを務めていたバスケ部はインターハイで三度優勝。当然、有栖川さんを好きな女の子はたくさんいて、バレンタインには彼に告白するために行列ができたほど。
そんなモテモテの有栖川さんの婚約者だって胸を張って言えるわけがない。私は彼のように学校で一番の天才でもなければ、誰もが振り返るような美人でもないのだ。
有栖川さんの方から破談にしてくれたらと思うが、彼は自分の結婚に興味がないようで、一向にそんな話が出てこない。それか、彼も父と同様に婚約話を本気にはしていないのかもしれない。
だから、庶民の私は御曹司である有栖川さんの婚約者だと周囲に思われないよう、学校ではバスケ部の後輩として接していた。私が彼の婚約者として分不相応なのはわかっていたから。
有栖川家にも父を通じて、私が婚約者だと公表しないようお願いしていたし、有栖川さんも私を特別扱いすることはなく、ただのマネージャーとして見ていたように思う。
有栖川さんは眉目秀麗で文武両道、いつだって学校のスーパースターだった。全国模試では常にトップクラスの成績で、キャプテンを務めていたバスケ部はインターハイで三度優勝。当然、有栖川さんを好きな女の子はたくさんいて、バレンタインには彼に告白するために行列ができたほど。
そんなモテモテの有栖川さんの婚約者だって胸を張って言えるわけがない。私は彼のように学校で一番の天才でもなければ、誰もが振り返るような美人でもないのだ。