先生のトクベツ



周りにはちらほらと人がいるくらいで静かな境内

こじんまりとした神殿の前にたち、
2人で手を合わせる

家族のことや受験のこと、
先生のことをお願いして顔を上げると
隣には大好きな先生の横顔


あんまり神様にお願いするようなタイプじゃないと思っていたから、熱心に手を合わせている姿が少しだけ意外だった


「何お願いしたんですかー?」

「内緒」

「えーなんで!」

「そういう、南はなんてお願いしたのよ」

「えー、色々です。色々」

「あなたも十分内緒じゃないのよ。笑」

「・・先生とずーっといっしょに居られますようにって、お願いしました」

「あら、」

少しだけ困った顔をする先生をみて慌てて

「嘘です、卒業したいし」

と少し笑ってみせたけど先生は困り顔のままで

「あのさ、俺の願い事。南が受験に受かったら教えてやるから」

「え、?」

「絶対、合格しろよ?じゃなきゃ一生教えないから」

「わかりました!絶対合格してみせます」

「よろしい」


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