神さまよりもずっと
14.予想外のストーリーの幕開け
ん?
胸が、トクンッと鳴った。
好きな子?
好きな子って、まさか……?
思いっきり振ったコーラの缶が開けられたみたいに、ドキドキが一気にわき上がってくる。
「ぶぶぶ部長! さっき言ってたことって――!」
全身真っ赤になっているわたしに、小鳥遊部長はちょっとイジワルそうに口元をゆるめながら。
「ちゃんとセリフ全部覚えたら、もう一度言ってやる。今度はもっとロマンチックなシチュエーションでね。あさみんがオレのヒロインになってくれるの、楽しみにしてるから」
と、耳元でささやいた。
「えええーっ!?」
心臓が飛び上がるほど驚いてるわたしをよそに、
「さーて、もうそろそろみんな集まってくるな」
部長はいつものように飄々とした様子にもどっちゃった。
「今日もがんばるぞ、最高の舞台のために!」
部室に部長の明るく高らかな声が響く。
どうしようもない悲劇で終わるかと思ってたわたしの初恋。
だけど、わたしにとってまったく予想外だった小鳥遊部長とのストーリーは、鳴りやまないほどの胸の鼓動とともに、今こうして幕を開けたのでした。
おわり
胸が、トクンッと鳴った。
好きな子?
好きな子って、まさか……?
思いっきり振ったコーラの缶が開けられたみたいに、ドキドキが一気にわき上がってくる。
「ぶぶぶ部長! さっき言ってたことって――!」
全身真っ赤になっているわたしに、小鳥遊部長はちょっとイジワルそうに口元をゆるめながら。
「ちゃんとセリフ全部覚えたら、もう一度言ってやる。今度はもっとロマンチックなシチュエーションでね。あさみんがオレのヒロインになってくれるの、楽しみにしてるから」
と、耳元でささやいた。
「えええーっ!?」
心臓が飛び上がるほど驚いてるわたしをよそに、
「さーて、もうそろそろみんな集まってくるな」
部長はいつものように飄々とした様子にもどっちゃった。
「今日もがんばるぞ、最高の舞台のために!」
部室に部長の明るく高らかな声が響く。
どうしようもない悲劇で終わるかと思ってたわたしの初恋。
だけど、わたしにとってまったく予想外だった小鳥遊部長とのストーリーは、鳴りやまないほどの胸の鼓動とともに、今こうして幕を開けたのでした。
おわり