【完結】大人女子✕年下男子!あなたがだいすきです!可愛い年下わんこ君との恋人7日間契約
合コン行くの!?
「あ、もしかして隆太朗君の……?」
「はい」
ニコニコと隆太朗が台所にやってきた。
「あ、台所、失礼します」
「いえいえ、どうぞ」
礼儀正しい隆太朗に任せる。
隆太朗がケーキの箱を、利佳子の前で開けてみせた。
中にはホールのベイクドチーズケーキが入っていた。
「わぁ! すごい! 私、隆太朗君のケーキ大好きよ!」
「えっ……ほんとですか……」
「もちろんよ! 大好き! わぁ嬉しいわ」
隆太朗の頬が染まるが、利佳子は気付かずに嬉しそうに皿とフォークを用意する。
「俺も……食べたい……」
寝ていたはずの利紀が、むくりと起きた。
「もう、だらしないわね。でもわかるわ。美味しいから食べたくなるわよね」
「そんなに褒められたら、嬉しくてどうにかなっちゃいますよ」
隆太朗は高校卒業後に製菓学校に入学。
今は地元の有名パティスリーに勤めている。
綺麗にカットされたチーズケーキ。
しっとりと舌触りもよく、チーズのコクと甘み、そしてレモンの酸味。
きっとケーキに合わせて選んだのであろうワインも抜群に美味しい。
「美味しいわ! うふふ、嬉しくなっちゃう美味しさね」
「ありがとございます」
隆太朗は味を確かめるように食べていたが、利佳子の笑みを見てホッとしたように微笑む。
それから、何気ない雑談をしながら利佳子は二個もケーキを食べてしまった。
「ごっそーさん! んまかったぁ~んじゃ、またおやすみぃ~」
「こら、利紀」
「あ、利佳子さん、いいんですよ~俺が無理言って来たから寝かせてやってください」
「んもう……」
呆れながらも、ソファでまた寝た利紀にブランケットをかける。
しかし、何故だか隆太朗の顔には焦りが見えた。
「あ、あの……さっきの話なんですが、利佳子さんが合コン行くって本当ですか!?」
雑談のついでに笑い話として、サラッと合コンの話をしたのだ。