❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない

第一章 西園寺健吾の純愛

「若頭、指示の女性ですが、東條ホールディングスに勤務しており、

社長の東條優馬の婚約者です」

「婚約者?」

「あのう、すでに他の男の女です、諦めた方がよろしいかと」

「馬鹿か、お前は」

驚きの表情を見せたのは、健吾の運転手、安達裕也だった。

裕也は健吾を尊敬していた。

健吾も裕也を可愛がって、いつも側に置いていた。

健吾は極道には珍しく、本気の女以外は抱かない。

惚れた女に一筋だ。

健吾は由梨に惚れた。

絶対に自分の女にしたいと思った。

「他の男が放っておかない魅力が由梨にはあるってことだ、俺の目に狂いはねえ」

「それはそうですが、若頭が彼女に振り向いて貰える確率は低いと思います」

「はあ?」

健吾は怒りの形相になった。
< 1 / 144 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop