❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
(さてと、どうするかな)

一真には女はいない。

(とりあえずホテルに泊まるか)

一真の脳裏には由梨がチラついた。

(はじめましてか)

その頃、一真のマンションでは、由梨が健吾の看病をしていた。

「姐さん、何かありましたら、連絡ください、必要な物はお伝えくだされば、お持ちいたします、決して一人で外に出ないでください」

「はい、でも、私は姐さんではありませんよ」

「では、由梨さん、必ず言いつけはお守りください」

渡辺はマンションを後にした。

その頃、裕也は回復に向かっていた。

由梨は、冷蔵庫に詰め込んである食材で、食事を作った。

「由梨、由梨」

健吾が由梨を呼んだ。

「はい」

由梨は健吾のベッドに近づいた。

「やっと二人になれたな」

健吾は由梨の手を握った。
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