❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
(なんて女だ、自分の組の若頭と不倫なんて)

裕也は健吾の待つアパートに向かった。

「組長、ただいま戻りやした」

「どうだ」

「堅気の男の気配はありません」

「やっぱりそうか」

「もっと驚く情報です」

健吾は前のめりになった。

「なんだ」

「姐さんは後藤組若頭前島とホテルに入っていきました」

「はあ?」

「とんでもない女ですよ」

「やっぱりな」

健吾はこの日以来マンションには戻らず、ホテルに寝泊まりした。

一方、さえは毎日のように前島と情事を繰り返していた。

「組長、このままでいいんですか」

「お前、さえの不倫の証拠を抑えろ」

「へい、かしこまりました」
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