❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない

第十七章 交錯する記憶

健吾は寝付けなかった。

深夜十二時を回った頃、健吾の部屋がノックされた。

健吾は慌ててドアを開けた。

そこには由梨が立っていた。

「どうしたんだ、由梨」

「なんか寝付けなくて、一緒に寝てもいいですか」

「ああ、枕持ってこい」

由梨は健吾のベッドに入った。

(由梨は俺の顔を見上げてにっこり微笑んだ、なんて可愛いんだ)

健吾は朝まで理性が保てるか、自信がなかった。

(この五年間、お前はどんなふうに、あいつと暮らしていたんだ、もし、俺の記憶がリセットされたとしても、由梨、お前を手放す気はない)

「どうしたんですか、健吾さん、何を考えているの?」

「この先もずっと、由梨と一緒にいたいと思ってな」

「私も同じです」

由梨はじっと健吾を見つめた。

「そんなにじっと見つめられたら、我慢出来なくなる」

由梨はグッと顔を近づけて、健吾の唇に触れた。

健吾は由梨の唇を啄むようにキスをした。

(ドキドキする、健吾さんが好き、ずっと触れていたい、前にもこんなことがあったような……)

健吾は由梨のスエットを脱がせ、胸に触れた。

「ああ、由梨、愛してる、俺はお前じゃなければ、満足出来ねえ」

健吾は由梨との抱擁に溺れた。
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