❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
「てめえこそ誰だ」

「僕は東條ホールディングス取締役、東條優馬だ、君こそ誰だ、失礼だろ」

「俺は西園寺組、若頭、西園寺健吾だよ」

(ヤクザ)

「由梨、君は僕のフィアンセの立場を忘れてヤクザと付き合っているのか」

「付き合ってなんていません」

健吾はすかさず、言葉を発した。

「俺は口説いてる最中だ、由梨は簡単に許す女じゃねえ」

東條は口角を上げて不適な笑みを浮かべながら由梨をみつめた。

「何をしても構わないが、僕の顔に泥を塗るような真似はしないでくれ、いいね」

東條は車でその場を後にした。

由梨は急いでアパートの階段を上った。

「由梨、待ってくれ」

「もう、来ないでください、東條ホールディングスを辞めさせられることになったら困るんです」

「だから、俺が由梨の借金払ってやる」

「お断りします、西園寺さんに払って頂く理由がありません」

由梨はドアの向こうに姿を消した。

「由梨、由梨、開けてくれ」
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