❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
「おい、裕也、いつになったら、彼女は出てくるんだ」

「就業時間はとっくに過ぎてるんですが、残業でもしてるんですかね」

「残業?」

「ちょっと聞いてきます」

裕也はビルの自動ドアに入っていった。

健吾が車から覗いていると、暫くして裕也が戻ってきた。

「若頭、もう退社したそうです」

「はあ?」

「社員は裏口から出入りするそうです」

「バカ野郎、お前ちゃんと調べたんじゃなかったのか」

「申し訳ありません」

裕也は深々と頭を下げた。

健吾はイライラしていた。

「どういたしますか」

「彼女の住んでるマンションにいけ」

「いきなり、自宅に押し掛けるんですか」

「なんか問題あるのか」

「いえ、それでは向かいます」
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