❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
「今日はその気にならないだけだ、契約は続ける、飯を作ってくれ、
それにお前も好きでもない極道に抱かれたくはないだろう」

(そんなことはない、私は西園寺さんが好き)

由梨ははじめて自分の気持ちに気づいた。

由梨は食事を作り始めた。

「出来ました」

健吾は黙々と食べ物を口に運んだ。

(うめえ、由梨の料理は最高だ)

健吾は食べ終わると、立ち上がり、ドアの方に歩き出した。

「西園寺さん、もうお帰りですか」

「ああ」

「今度いつ来ていただけますか」

健吾は由梨に背を向けたまま答えた。

「わからねえ」

由梨は健吾の背中を抱きしめた。

「無理すんな」

由梨は健吾の前に回って唇にキスを落とした。
< 31 / 144 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop