❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
裕也は由梨の住んでいるアパートに向かった。

「若頭、着きました」

健吾は二階建ての古いアパートに驚いた。

「おい、ここか?」

「はい、夕凪由梨はマンションではなく、このアパートに住んでいます」

「東條ホールディングスに勤務しているんだよな、しかも社長の婚約者なんだよな」

「はい」

「普通、自分のフィアンセをこんなボロアパートに住まわせないだろう、俺なら自分のマンションに住まわせる」

「そうですよね」

健吾は裕也が何かを隠していると察した。

「おい、どう言うことか説明しろ」

裕也は仕方なく説明を始めた。

「実は彼女は借金があります」

「借金?」

「はい」

「金遣いが悪いのか」

「いいえ、父親の会社が倒産して、億と言う負債の返済を彼女がしているみたいです」

「男は知らないのか」
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