❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
「だって本当のことだろ、誰に遠慮もなく、お前を抱けるんだ」

「それはそうですけど……」

「お前は俺の妻になるんだ」

「えっ?」

「これは決定事項だ、変更はない、いいな」

(健吾さんったら、嬉しいけど、私は……)

健吾は急いでシャワールームに向かった。

由梨は服を来て、コーヒーとクロワッサンをテーブルに用意した。

寝室に行って、健吾のスーツをクローゼットから出し、靴を磨いた。

健吾はビシッとスーツに着替えると、まるで別人のようにかっこよかった。

昨夜、お互いに乱れた翌朝、大あくびをして、髪はボサボサの状態でも、それはそれで可愛い。

これが生活を共にするってことなのかな。

この時由梨は自分の命の寿命をなんとなく感じていた。

(後、どのくらい健吾さんと一緒にいられるのかな)

由梨は涙が頬を伝わった。
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