❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
周りの景色がぐるぐると回って、どうすることも出来ずにいた。

(健吾さん、助けて)

健吾は裕也に連絡して由梨の様子を見てきてほしいと頼んだ。

「若頭、任しておいてください」

病院とマンションはそんなに遠くない。

歩いていける距離なのだが、今の由梨にとっては、大変なことだった。

裕也はすぐに由梨を見つけた。

頭を抱えて、しゃがみ込んでいる由梨に近づいた。

「姐さん、大丈夫ですか」

由梨はゆっくり顔を上げた。

「どなたですか」

衝撃的な由梨の言葉に、裕也は愕然とした。
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