❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
「そろそろ奥の方が帰ってくる時間なので、入ってください」

「ああ、わかった」

健吾は由梨の部屋に入った。

「お食事召し上がりますか、肉じゃが」

「ああ、食う」

「それじゃあ、ちょっと待っていてください」

由梨は早速食事の支度を始めた。

健吾は由梨の背中から抱きしめた。

「急にそんなことをしないでください、ビックリします」

健吾は由梨の耳元で囁いた。

「お前が欲しい」

由梨ははじめての経験に戸惑った。

男性から告白などされたことがない。

由梨は恋愛経験がないのだ、必死に借金を返すため、一生懸命働いた。

友達と遊びに行くこともしない、男性とデートだってしたことなどなかった。

だから、抱きしめられたりすると、どうしていいのかわからない。

(この人のことは何も知らない、それなのに、私は自分の部屋に招いて、

告白されて、どうしよう)
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