❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
第十二章 拉致された由梨
その頃、山本組組長は怒っていた。
「西園寺健吾は生きてるじゃねえか、てめえら、何やってやがる」
「申し訳ありません」
「西園寺の女を連れてこい、たっぷりと可愛がってやる」
山本組の若い奴らは、早速由梨のことを調べた。
「夕凪由梨、今は西園寺由梨です、西園寺が入院している病院とマンションの行き来が日課のようです」
「そうか、なら拉致するのは簡単だよな」
そこに口を挟んだのは、山本組若頭、東條一真だ。
「失礼ながら申し上げます、女ではなく、本人を拉致した方が……」
「ばかやろう、お前は本当に女には甘いな」
一真は女に手を上げたこともなければ、痛めつける対象にもしたことはない。
極道にしておくには勿体無いほど優しい男だ。
しかし、山本は耳を貸さない。
山本組は由梨と裕也を簡単に拉致した。
裕也はこれでもかと痛みつけられ、虫の息になっていた。
縛られた由梨の顎を上げて、山本はニヤッと笑った。
「今ごろ、大騒ぎだろうな、西園寺の女がいなくなったんだ、でもあいつは身動き一つ出来ない状況だ、どれほど悔しい思いをしていることか、目に浮かぶわ」
「西園寺健吾は生きてるじゃねえか、てめえら、何やってやがる」
「申し訳ありません」
「西園寺の女を連れてこい、たっぷりと可愛がってやる」
山本組の若い奴らは、早速由梨のことを調べた。
「夕凪由梨、今は西園寺由梨です、西園寺が入院している病院とマンションの行き来が日課のようです」
「そうか、なら拉致するのは簡単だよな」
そこに口を挟んだのは、山本組若頭、東條一真だ。
「失礼ながら申し上げます、女ではなく、本人を拉致した方が……」
「ばかやろう、お前は本当に女には甘いな」
一真は女に手を上げたこともなければ、痛めつける対象にもしたことはない。
極道にしておくには勿体無いほど優しい男だ。
しかし、山本は耳を貸さない。
山本組は由梨と裕也を簡単に拉致した。
裕也はこれでもかと痛みつけられ、虫の息になっていた。
縛られた由梨の顎を上げて、山本はニヤッと笑った。
「今ごろ、大騒ぎだろうな、西園寺の女がいなくなったんだ、でもあいつは身動き一つ出来ない状況だ、どれほど悔しい思いをしていることか、目に浮かぶわ」