❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
そこへ山本が戻ってきた。

「東條、西園寺に連絡しろ、女を返してほしくば、指定した場所に一人でこいとな」

「かしこまりました」

一真が連絡するため、部屋を出た。

山本はニヤッと笑って、由梨に近づいた。

「おい、待ってる間、相手でもしてもらおうか」

山本は由梨を押し倒した。

「いや、やめて」

山本の臭い息が、由梨の首筋にかかった。

「大人しくしろ、西園寺に毎晩抱かれているんだろう」

山本は由梨の両手を押さえつけた。

「助けて」

由梨の声に、一真はドアをぶち破り、由梨から山本を引き剥がした。

「やめてください、大切な人質です」

山本は仕方なく部屋を出て行った。

由梨は涙が止まらなかった。

(ったく、あのエロ親父め)

その頃、由梨と裕也の行方がわからなくなったと西園寺組は大騒ぎだった。
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