監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。
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―大門雷牙視点―
雑居房のなかで、明かりが消された天井を見ながら昼間のことを思い返す。
『ち、ちがう!私は雷牙のことっ、好きなんかじゃない!』
あのときは、だまされたフリをしたが…まさか、とっくに景依が落ちてたなんてな…。
キスしたときの顔は、“キス”に対するうぶな反応だと思って気にしてなかったが…そうでもなかったらしい。
あの真っ赤な顔を思い返すと、自然と口角が上がる。
『私には許されない相手なのっ』
『だから、私が雷牙を好きになることはぜったいにない!』
「…」
必死に取りつくろおうとするようすも、かわいかったが。
…まじめちゃんに、“禁断の恋”なんてむりなはなしだよな。
『援助を断るというなら――』
『――いいな』
いまになって、じいさんの指示を思い出し…計画を思いつく。
景依を手に入れるためには、家の協力を取りつけねぇといけねぇし…。
ごきげんとりも兼ねて、じいさんのたのみ、聞いてやるか。
…待ってろよ、景依。
俺のことが好きだって、どうどうと言えるようにしてやるからな。
―大門雷牙視点―
雑居房のなかで、明かりが消された天井を見ながら昼間のことを思い返す。
『ち、ちがう!私は雷牙のことっ、好きなんかじゃない!』
あのときは、だまされたフリをしたが…まさか、とっくに景依が落ちてたなんてな…。
キスしたときの顔は、“キス”に対するうぶな反応だと思って気にしてなかったが…そうでもなかったらしい。
あの真っ赤な顔を思い返すと、自然と口角が上がる。
『私には許されない相手なのっ』
『だから、私が雷牙を好きになることはぜったいにない!』
「…」
必死に取りつくろおうとするようすも、かわいかったが。
…まじめちゃんに、“禁断の恋”なんてむりなはなしだよな。
『援助を断るというなら――』
『――いいな』
いまになって、じいさんの指示を思い出し…計画を思いつく。
景依を手に入れるためには、家の協力を取りつけねぇといけねぇし…。
ごきげんとりも兼ねて、じいさんのたのみ、聞いてやるか。
…待ってろよ、景依。
俺のことが好きだって、どうどうと言えるようにしてやるからな。