監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。


 口角を上げて、俺は画面のなかのじいさんを見つめる。

 じいさんはあごをなでて、「ほう」と興味ぶかそうに声をもらした。




「ちいさくて、気が強くて、まっすぐで…かわいいやつなんだ。景依(けい)のためにじいさんの“援助”を受けようって思うくらいにはな」


〈…女か?〉


「そ」


〈くくっ…はっはっは!そうか、おまえもついに色恋に興味を持ったのだな〉


「ま、否定はしねぇ。ちなみにその女、俺を“無罪”にしちまえる」




 軽く言ってバーガーを食うと、大笑いしていたじいさんは真顔になる。

 


〈…なんだと?〉


「じいさんの援助と合わさればな。どうだ、交渉しねぇか?」


〈おもしろい…言ってみろ〉
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