監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。
「被告人とはそのあいだ、なにをしていましたか?」


「はなしをしていました。内容については、あまり…はなしたくありません」




 裁判所であんなことをはなそうものなら、私の尊厳がなくなる…!

 くっ、と目を伏せて答えると、次の質問が飛んでくる。




「被告人とずっとはなしをしていたのですね?それはどのくらいの時間でしたか?」


「監禁されていたので正確にはわかりませんが…1時間程度はなしていたと思います。すくなくとも30分以上は確実にはなしていました」




 弁護士はうなずいて、そのあとも私にいくつかの質問をし、裁判官のほうを向いて「以上です」と言った。

 主尋問が終わったあとは検察からの反対尋問。

 おもに突かれたのは、監禁されていたから時間間隔がはっきりしていなかったという点と、催眠によって記憶をあやつられていたという点。
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