監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。
「もっと徹底的に罪人を管理したまえ。指先ひとつうごかすのも、刑務官の許しが必要なほどに」


「…!」




 このひとの思想が見える発言に、眉をひそめる。

 どおりで受刑者にきつく当たると思った…。




「罪人に権利など必要ない。人間あつかいしようと思うな」


「…」




 ぐらりとめまいがするほど、くさりきった言葉を聞いて強く手を握った。

 私でさえ心に刻んでいるルールを、まるっと無視しているなんて…。

 もう、限界…!




「お言葉ですが!受刑者は法によって人権が認められています。そのようなまちがった考え方を、この学園に取り入れることはできません」


藤枝(ふじえだ)


Verbrechen(フェアブレッヒェン)の締め付けが甘いのは認めます、そこに関しては改善しましょう。ですが、あなたのようなやり方は教育現場に必要ありません!」


「なんだと?」
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