監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。

好みのタイプ〈108番視点〉

―108番・大門(だいもん)雷牙(らいが)視点―


 17時10分、夕食。

 そんなきっちりとしたタイムスケジュールにも慣れてきた。


 俺は飯を食いながら、今日の愉快な出来事をふり返る。




「キング、なんか機嫌いいっすね」


「ん?あぁ、景依(けい)がな」




 はっきり言って、今日視察だかなんだかに来てたオヤジは、ヤキ入れてぇくらいのくそったれな野郎だったが。

 それによって起こった一連の出来事はわるくなかった。


 俺の威圧に動じなかった財前(ざいぜん)風真(ふうま)

 そのうしろで、どっちが上か理解して固まってた景依。

 あれで大人しくなるかと思ったら、あのあとも強気に「そのペースじゃ今日のノルマを達成できませんよ」とか注意してきやがって。


 おもしろくないわけがない。

 …なにより。
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