素直になるまで
「戸田君…どうしたの?」
「ちょっと、夏希ちゃんに話があるんだけど、いいかなぁ…?」
私は結衣と顔を見合わせて、首を傾げた。
「うん。良いよ?」
「じゃあ、廊下行こ?」
私は頷いて稜君について行った。
少し歩いて行って人気の無い渡り廊下で稜君は止まった。
「どうしたの?
話って何?」
私が稜君にそう問いかけると、真剣な顔をしてこう言った。
「あのさ…俺………
ずっと、夏希ちゃんのこと…………………………
好きだった。」
「えっ…………」
「俺と付き合ってくれない?」
えっ…………
そんな…
私は稜君のこと、友達としか見てなかったし、そんなこと言われても…隼人も居るし…
私は稜君の突然の言葉にびっくりしてその場から走って逃げてしまった。