素直になるまで
教室に戻ると、結衣が不思議な顔をして聞いて来た。
「あっ
夏希、早かったね。
戸田君の話って何だったの??」
「ずっと好きだった。付き合って欲しいって言われた。……」
「まぢで!?!?
良かったじゃん。
これで、隼人君と別れられる理由が出来たじゃん」
「そんな…
私まだ別れるなんて言ってないじゃん…」
「そうだけど、夏希、辛いんでしょ??」
「まだ、我慢するもん……」
「なら、頑張りなよ??
辛くなったらまたあたしに言ってね??」
「うん。
ありがと、結衣。」
「いぇいぇ。
じゃあ、戸田君に返事言わなきゃ。」
「あっ
忘れてた」
それから、稜君に突然逃げ出してしまったことと彼氏が居るから付き合えないと言うことを伝えた。
そしたら、稜君が、
“夏希ちゃんが幸せならそれでいいんだ。
もし、フリーになったらまた狙うかもしれないけど”と笑顔で言ってくれた。