素直になるまで
転んでしまったと思った私は、驚き目を開けると、
私の目の前には、見知らぬ男の人が私の体を支えていた。
あ…、私この人にギリギリの所で助けられたんだ。
「あっ…ごめんなさい…」
「そんなことはいいけど…君、大丈夫??」
「あッ…ハイッ!!
大丈夫です。ありがとうございました。」
「いいぇ。
顔、ぶたなくて良かったね。」
「はい。あの、もし良かったら名前教えてもらえませんか?」
「あッ うん。いいよ。
俺の名前は、篠原隼人。君の名前は?」
「私は福島夏希です。」
「そっか。かわいぃ名前だね。」
「そんな事無いですよ~ 隼人さんもカッコいい名前ですよね。」
「そぉ??ありがとう。
それより、さんじゃなくて、くんでいいよ。
呼び捨てじゃ、まだ馴れ馴れしいしね。」
そして、たわいもない話をしながら私が降りる駅に着いたから別れた。
あの人、格好良かったな。
制服着てたし、高校生かなぁ…?
それが彼との出会いだった。
私は、何とかそれから無事に学校へ行くことができた。
「はぁ~…疲れた…」
「夏希おはよー」
「おはよー」