Lazy President
出会い
「……目が、チカチカする……」
慣れない場所には来ない方がいいのかもしれない…。
ギラギラと光るカラフルなネオン。
タバコとお酒の入り交じった嫌な匂い。
あまりの人の多さに、倒れてしまいそう。
倉町 結羽、15歳。
何もかもが嫌になって家を飛び出し、あてもなく歩き続けて1時間弱。
無数の光に誘われるように迷い込んだのは、夜の繁華街でした。
く、来るんじゃなかった…。
どうせららもっとこう、落ち着いた場所に行けば良かったかも…。
歩き疲れてクタクタな体が、その場にへにゃりと落ちるように地べたとくっついた。
スカートで来たから、コンクリートの冷たさとゴツゴツ感が足に直接伝わってくる。
とりあえずスマホを手に取り、時間を確認。
えっ、もうこんな時間…?
ロック画面を見てびっくり。
現在時刻は22時。
周りに警察官がいたら、補導待ったなしといったところだろうか。
一応辺りをキョロキョロ見回すけれど、それっぽい人達は見当たらない。
ひとまず安心して胸を撫で下ろすと同時に、あることに気がついた。