Lazy President
綺麗な頭突きが決まったところで、勢いのまま芹くんの頬を両手でむぎゅうと潰す。
「お話するんでしょ!!私のこともちゃんと話すから、芹くんも真面目に話して!!」
鼻と鼻がくっつきそうなくらい近いけど、ものすごく恥ずかしいけど、とにかく我慢。
じーっと芹くんをガン見してたら、またもや「ふっ」って笑い出した。
「そーだね。話すよ、ちゃんと。ふふ、本当に面白いね、結羽って。見てて飽きない」
っ…だから、ずるいって芹くん。
そんなふうに笑ってる芹くんを見たら、なんでも許せちゃいそうになる。
ドキドキとうるさい心臓を抑えて、ふぅ…と一息深呼吸。
そしたら芹くんの表情も真面目なものに変わり、早速話を切り替えた。
「…俺が懇麗会とか、そこら辺のおバカな不良達のことに詳しいのは訳あって総長代理をしてるから。何も好き好んでやってるわけじゃないから、勘違いしないよーに」
……うん??
ようやく話してくれたと思ったら、予想をはるかに上回る答えが返ってきてびっくり仰天。
「そ、総長“代理”…??訳あって…って、どんな訳があったらそんなことに…」