Lazy President
なんで照れてるのか聞こうとしたのに、一瞬で真顔になった芹くん。



そんなことある?普通。



困惑している私にも容赦ない芹くんは、ジト目を向けて眉をひそめる。



「何を言ってるのかな結羽は。逃げるつもりなら覚悟はしないよ?」



「だ、だから逃げないってば…!話せばいいんでしょ話せば!いい加減しつこいよ芹くん!」



少なくともさっきの言葉で私は信用されてるんじゃないかと思っていたのに、実はそんなこと無かった?



私の勘違い??



「あれ、言ってなかった?俺、けっこーしつこいんだよ。覚えといてね」



「………」



…めんどくさくなってきたからやめよう。



これ以上話すとややこしくなりそうだから、観念して私のことを話すことにした。



「えっと…何から話せばいいの?」



でも、自分のことを人に話したことは今までで一度もなかったし、どう説明していいのかもわからない。



もちろん全て包み隠さず言うなんてことはしないけど、そうなるとある意味難しい気がする。



「じゃあ、俺が質問してもいーい?」



それならその方がやりやすい…かも?



「う、うん。答えられる範囲で応えます」



芹くんの提案に頷き、早速スタート。
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