Lazy President
2人が家を空ける頻度が高くなり、寝ても覚めてもひとりぼっちの日々。
お母さんが帰ってきたと思ったら、タバコやお酒、キツい香水の匂いを撒き散らしてお父さんじゃない違う男の人を連れているパターンがほとんど。
今だからその意味がわかるしどれだけイケナイことをしていたのか理解できるけど、あの頃の私にはどうすることもできなくて。
お母さんの艶めかしい声を聞きながら、布団にくるまって泣いていた。
私が中学に上がる頃には、すでに家庭崩壊してたんだろうな。
お父さんの居場所も安否も、お母さんがどんな仕事をしてどんな人と一緒にいるのかも、どうでもいいと思うようになってしまっていた。
中学は普通に通えたし、家に帰ると十分すぎるくらいのご飯代とお小遣いが置いてあったことも覚えている。
それでチャラにして、という意味合いだったんだと思う。
授業参観や体育祭、入学式にも私の両親は一度も来なかった。
…まぁ、当たり前だよね。
クラスメイトや同学年の子から向けられる同情の視線を毎日感じながら、嫌々学校に通っていた。
それでもなんとか勉強だけは頑張って、県内でも有名な進学校を受験。