Lazy President
入学してから初めてのテストで一位をとって以来、成績をキープし続ける努力は怠らかった。
まだ6月上旬だけど、先生たちからはかなり期待されているような気がしてならない。
居眠りでもして怒られるとか、そういうのは絶対にしたくないし…。
それに何より、クラスメイトの視線を浴びる生活はもう散々だ。
ぞろぞろと教室に入ってくるクラスメイト達を横目に決意を固め、自販機で買った缶コーヒーをすすりながら眠気と戦った。
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◇
「うわぁー!雨降ってんじゃん!!」
「マジで?俺今日傘もってねぇんだけど」
「私の入ってくー?」
「あ、それなら私入れてよ!」
……………。
ザワつくクラスメイト達を一番後ろの席から遠巻きに眺めては、チラチラ窓の外に目をやる。
なんとか眠気をこらえて6限目を乗り切り、さぁ帰ろう!と思っていたらこのザマだ。
さっきまでは見事なまでの快晴だったのに、今はもうどんよりとした真っ黒な雲に覆われている。
しかも本降りときた。
教室にいても雨粒が地面を打つ音が聞こえてくるし、もしかしたら今日が梅雨入りなのかもしれない。