Lazy President
「俺が結羽に似合う服を見立ててあげる」
自信満々に言い切った芹くんは、私の手を引っ張ってキラキラした服屋さんに突入した。
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◇
「…俺、天才かもしれない」
満足そうに独り言ちる芹くん……と。
「う…これ、本当に私が着ても大丈夫…?変じゃない?」
鏡の前で狼狽える挙動不審な私。
私が今着ている服はというと、一言で言えばガーリースタイルだ。
大きなリボンが目を引く白いリボンブラウスに、ミニ丈のレースアップスカート。
それに、雨の日も履けるレースアップシューズを履いたんだけど…。
「私なんかが着てもいいのかな…」
あんまりこういう服は着たことないし、自分に自信が全く持てない。
「結羽が着ちゃいけない服なんてないし、なんなら結羽は何着ても似合うから大丈夫。ね、可愛いでしょ?」
ね?と言われましても…。
芹くんに言われて鏡をもう一度だけ見てみる。
………うん、服は本当に可愛い。
そう、服はモデルさんとかアイドルが着てるような女の子らしいガーリーなデザインでとても乙女心をくすぐられるし、どこからどう見ても可愛い。