溺愛体質な王子2人が甘すぎます
いっそそれを狙えば……。

「てめぇらの話はどうでもいいんだよ!入っとけ!!」

思いっきり突き飛ばされて体育倉庫に入った。

抗ったってどうせ変わらない。

ドアの鍵を閉めて、先輩達は豪快に笑いながら去っていった。

「ああー、もうめんどくせぇ」

「……」

四季が愚痴を始め、それをただ聞いている。

どうやって出るか。

ドアを破壊するか……いや俺が悪くなって弁償になる。

じゃあ窓は、と言っても錆び付いてて多分開かない。

「助け待つしかないか〜」

「ん」

四季も同じことを考えていたみたいだった。

四季とは幼い頃からの腐れ縁のようなもの。

だから名前で呼び合う関係ではある。

そんなに仲がいいわけじゃないけど。

なんせ俺が誰とも仲良くしようとしないから。
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