溺愛体質な王子2人が甘すぎます
そして次の日。

いつも通り早起きしてお弁当を作って、準備をしていた時のこと。

ピンポーン……と家のチャイムが鳴った。

お母さんの荷物かな?

「はーい!」

ドアを開けるとそこにはなんと。

「美優ちゃんおはよう」

「へっ!?高崎くん!?」

「元気で安心した」

なんでここに高崎くんが!?

準備終わらせていてよかった……じゃなくて!

朝からなんで家に来てるの!?

「恋人同士なんだから一緒に学校行こーよ」

ニカッと笑っている高崎くんとは違い、私は驚きすぎて目を見開いていた。

こ、恋人同士……。

ウソのお付き合いなのに恋人同士なんて……言えないよ。

というか一緒に学校に行くの?

そんなの騒ぎになるに決まってるのに、高崎くんは気にしないの!?

……高崎くんはいつも騒がれてるから慣れている、という方が正しいな。

「準備出来てる?」

「あっ、うん。できてるけど……」

「けど?」

「ううんっ!何も無い。カバンとってくるね!」

返事を聞かずにドアをバタンと閉めた。

そしてその場にズルズルと崩れ落ちた。

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