溺愛体質な王子2人が甘すぎます
言葉にならない衝撃を受けているのは、2人だけじゃなくて、私も見ている人も同じ。

多分その状況を理解していないのは黒瀬くんだけだっ……!

「おはよ、美優。足大丈夫か?」

「へっ、あ、はいっ!お陰様で……」

「俺は何もしてない。守るって言ったのに守れてない。ださ……」

「ださくないっ!守ってくれていたから、運んでくれたからすぐに治ったの……!」

あんな風に守ってくれていたのに、ダサいわけない。

というかボールを避けられない私が悪いよ。

私がドジじゃなければ良かったのに……。

「でも怪我させたくなかった」

「私は大丈夫だから……!それにダサくないもん。かっこよかったよ」

「っ……」

俯き始めた黒瀬くんに、笑いかけながら言うと黙り込んでしまった。
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