溺愛体質な王子2人が甘すぎます
なんだか本物の恋人みたいな言い方。

私たちは本物じゃない。

私が男性恐怖症を治すために、高崎くんが優しく付き合ってくれてるだけなんだ。

デートと言っているだけで、お手伝いの始まり。

……だと分かっていてもデートという単語にドキドキしてしまうっ……!

かぁっと顔が赤くなり教科書で顔を隠す。

チラッと高崎くんを見ると目が合って、にやっと笑われてしまった。

まるでイタズラが成功した子供みたいに。

「高崎くんのバカっ……」

小さな声を出して、高崎くんをじろりと睨んだ。

なのにふっ、と笑われて私が真っ赤になってしまう。

ああ、もう高崎くんのせいで先生の話がまともに聞けないよ……。
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