溺愛体質な王子2人が甘すぎます
扉が開いて、その空間に足を踏み入れた。

生ぬるいような、少し冷たいようなそんな風が優しく吹く。

でもそれがなんとなく居心地悪く、不穏な雰囲気を加速させて行った。

たまにガタガタとした物音が聞こえたり、冷えた風が吹いたり。

怖い、怖すぎる。

お化けがいつ出てくるのか分からない状態で行くのは怖い。

すると手に少し冷たい感触を感じた。

「っ!?」

きっとこの手は高崎くんの手。

暗闇だからって……手を繋いでくるなんて。

ボンッと顔の熱が上昇する感じがする。

あわあわと慌てる私。
< 217 / 289 >

この作品をシェア

pagetop