地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】
「え·····なに·····?」
でも、赤ちゃんの様子は見えなかった。
「──を用意──がんば──おか──·····っ!」
先生が来てからだんだん意識が遠のいていくように、目の前が歪み真っ暗になった。
次に目が覚めた時、そこは病室の天井だった。
あれからどのぐらい時間が経っただろう。
頭がぼーっとする。
「·····ん·····ハッ!赤ちゃんは!?」
そこにちょうど桃子の父親が母親のいる病室に入ってきた。
ものすごい暗い顔をして。